こんなコミュニケーションしていませんか?医療現場で起きている93%がついてしまう嘘について

今回紹介するのは、患者と施術者、セラピスト間の嘘についてです。


嘘?と言いますと、セラピストは患者に対して質問をします。

その質問に対して嘘をついてしまうことがあるのです。

コロンビア大学のBarry Faber博士は「心理療法では嘘をつくことが避けられない」とコメントをしていました。

病院や診療所など、落ち着いて自分の改善したい問題を解決するため、心が開きやすいようになっていることがほとんどで、大抵の人は自分の悩みが改善されるために本音で相談することをします。

ですが、人の服装でその色が似あっている、義理で付き合う食事に遅刻する理由に言い訳を使うなどという嘘は、医療において患者がついてしまう嘘と共通する心理であったりすることがわかっています。


研究の内容は?


547人を対象にした心理的セラピーに参加した人にアンケートを取り、
93%が嘘をついたことがある。と告白しました。

そして、同じ人に追跡したアンケートで2回目の結果では84%がまだ嘘をついていると告白しております。

この調査で患者が嘘をつき、その真実はセラピストが提供する治療方法と一致したことはなかったとのこと。

具体例が記されてはいませんが、恐らく治療において変化がありましたか?という質問に対し、反射的にはい!と答えてしまうことかと予測できます。
実はまだまだ変化を感じていないのに。ということです。

但し、この調査で自発的に嘘をついた人は3.5%という結果になっているため、
わざと嘘をついているわけではないということに。

では何故このような結果なのか?ということも分析されていました。


分析結果


・セラピストを怒らせたくない
・自分が横柄な人間だと思われたくない

という心理が隠れていました。


時間とお金をかけ、自身の治療を行う患者であるはずなのに、このような心理からセラピストに気を使っているケースが多いようです。

そして、セラピストはこれらの嘘を見抜くことが非常に苦手ということもわかりました。

セラピストが喋る話題について、嘘をつき回答していることも報告され、
セラピストが行った治療結果も、実際の状況よりも幸福になったと演じていることが、
アンケートから回答者の54%が演じていると答えています。

そして、症状の重症度具合も39%の人が誤魔化して伝えていることがわかり、
また31%の人は自殺などについての深刻な悩みを隠し、不安感についても隠す傾向にあるという調査結果がありました。


これらは患者自身が、自分の発言に羞恥心を感じることが原因とされています。

そして、勇気を振り絞って深刻な悩みを告白したとしても、セラピストはその深刻な悩みにしか焦点を当てず、他の悩みに目もくれなくなってしまう恐れも感じていることがアンケート調査からわかりました。


これらのことから心理学者が提唱している対策として

・時には何もしないこと

セラピストが黙ったままにすることを推奨しています。

理由として、患者は自分のペースで悩みを打ち明ける傾向があり、
それは人によって様々な時間の過ごし方があります。

患者自身が準備ができていないのに、早急な聞き取りなどは患者の口と心を閉ざす原因となるからです。と研究者は言っていました。


このことを心理的に分析すると、患者は自分が秘密を告白する理由を欲しがっています。


まとめ


整骨院という環境の場合で例えますと、腰痛で受診したときには問診というものが、必ずあります。

問診に関しては関係者は必要なこと(重篤な疾患か見極めたり)ですので、何も疑問に思わず聞きますが、患者さんの立場からしたら何故それを聞くのか?という理由がわからないこともあります。

このことを注意して聞き取りを行うと、セラピストが提案する内容には患者自身が準備することができる前提となってきます。

例えばですが、ご家族の方に重篤な疾患はありませんか?という家族歴についてですが、
腰の痛みの原因として、内臓など別の原因が無いかを考える必要があります。
もし、ご家族の方に大きな病気を経験されている方がおられましたら遺伝性の原因と考える必要もあるため、教えてください。

というような感じですかな。

もっと短縮できれば・・・


患者は受診した時は何でも話していいという気持ちで来られます。

ですが、答えないといけない内容によっては、一歩を踏み出すことに壁があることも理解しないといけません。


そして、私たちが資格を取得する際の教育にもあった問診時のオープンクエスチョンにも注意が必要であることが示唆されています。

はい、いいえと答えさせるクローズクエスチョンだと問診は楽に進みますが、
実はオープンクエスチョンも本当の意味でのオープンな答えになっていないこともあります。

これは、患者自身が肯定的な答えを回答としないことも原因とされています。

この対策としては、話し合うこと。

そしてこの際に注意するべき点として、セラピストが感情的過ぎる、熱心すぎる、もしくは反応しなさすぎると極端な傾向では患者はそのセラピストから離れていきます。

適度な距離感が必要だということを示されていました。


そして、優れたセラピストは治療終了後の患者の何気ない一言も聞き逃しません。

このように関連性のない話題が増えれば増えるほど、その患者と関わる上で重要になってくることがわかっているからです。

様々な話題から患者が本当に望んていること、解決するヒントなどが得られるためこういった話題はしっかりと記憶、記録する必要はあります。

最後に、これらのすべてはセラピストにとって非常に困難なことです。

書き記した対策方法として

・時には何もしない
・質問する意図を説明する
・話し合う必要はあるが、適切な距離感は必要
・話題について記録する

短時間でこれらすべてを実行し、患者の嘘を減らすということは私にも困難に感じました。

理解する必要があるのは、時間をかけてもっと話すべき。ということです。


但し、ファーバー氏のコメントでは、
「患者の嘘を見抜くことは必要ではある。しかし嘘をつくということは患者自身に必要なことであることも理解する必要がある。」

嘘をつく理由もあるから、すべてを暴くことが絶対のものか?というとそうでもないということ。


知っていて頂きたいのは、セラピストの一言は患者の嘘を生み出してしまうこともある。

そういうことでした。