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【ガイドライン】医療従事者は知っているレストレッグス症候群について

定義


日本神経学会用語集では、下肢静止不能症候群と命名されており、 一般的にはレストレッグス症候群(RLS)あるいはむずむず脚症候群と言われるようになってきた。

 RLSは17世紀にはじめて報告されたといわれており、この症状は欧米に限らずわが国でも多くの人々にみられる。

この症状は睡眠時に周期性四肢運動がみられる。
睡眠中の前脛骨筋の表面筋電図によりPLMSをみるものであり、
覚醒時のPLMSの定量法として指示不動検査という定量法があるため、
厳密にRLSを正確に診断し、また治療反応性などをみるには
睡眠ポリグラフ検査(polysomnography:PSG)が必要であるとされている。

臨床で判断するためには

1.脚を動かしたいという強い欲求が存在し,
また通常その欲求が不快な下肢の異常感覚に伴って生じる 

2.静かに横になったり座ったりしている状態で出現し増悪する

3.歩いたり下肢を伸ばすなどの運動によって改善する

4.日中より夕方・夜間に増強する

という4項目と

1.家族歴 
2.ドパミン作動薬による効果 
3.睡眠時のperiodic leg movementsが睡眠ポリグラフ検査上有意に多く出現

以上3項目を補助項目として検討する。


病理生理学


現在考察されているRLSについてです。

中枢ドパミン系機能低下
中枢のドパミンシグナル伝達が夕方を最低点とした日内リズムを示すこと。

これらからRLSが脳のドパミンシグナル伝達の機能低下を反映していることが考えられる。

また、脳の鉄利用能障害がドパミン代謝異常に拍車をかけるという論理があり 、
脳脊髄液とMRI検査のどちらでも脳の鉄欠乏が確認されています。

早期発症RLS患者の脳組織の剖検では黒質の異常が確認されており、
全体的にはフェリチンの異常分布や減少と鉄輸送体の減少も確認されており、
鉄の細胞制御の基礎障害が考えられている。

臨床的にも鉄欠乏の改善とドパミン受容体アゴニストが知覚および運動の両症状を緩和するため非常に効果的であることから、この概念は支持されているようです。

出典:2012年,日本神経治療学会治療指針作成委員会

これらは文章中でわかりやすい箇所を抜粋し少し言葉を変えてはいます。

雑にまとめますと、

むずむず症候群とは足に不快感が出てくる症状で、要因として血中の鉄欠乏が関与しているもの。

この疾患は一次性と二次性がありますので、
二次性(別の疾患が起因となり発症する)のものをまとめました。

・パーキンソン病
・クリオグロブリン血症や糖尿病からのニューロパチー
・脊髄損傷、ポリオ後筋委縮症などのミエロパチー
・脊髄小脳変性症
・ハンチントン病
・家族性痙性対麻痺
・筋萎縮性側索硬化症
・多発性硬化症
・腎不全
・妊娠
・リウマチ性疾患
・シェーグレン症候群
・強皮症
・線維筋痛症
・糖尿病
・甲状腺疾患
・セリアック病(吸収不良症候群)
・出血を伴う胃がん、大腸がん
・鬱病
・抗うつ薬の使用
・クローン病
・慢性肝疾患
・慢性閉塞性肺疾患
・サルコイドーシス
・原発性副甲状腺機能亢進症

神経由来のもの、自己免疫疾患、薬の副作用など様々な症状からRLSは二次的な発症がみられるようです。

足の不快感が日中から夕方にかけて増幅するため、睡眠の質がさがり生活の質が落ちるとされているこの症状では、重症度を測るため以下のようなスクリーニング検査も行うようです。

1. この1週間を全体的にみて、RLSによる足や腕の不快な感覚は,どの程度でしたか?

2. この1週間を全体的にみて、RLSの症状のために動きまわりたいという欲求はどの程度でしたか?

3. この1週間を全体的にみて、RLSによるあなたの足または腕の不快な感覚は,動きまわることによってどれぐらいおさまりましたか?

4. RLSの症状によるあなたの睡眠の障害は、どれぐらいひどかったですか?

5. RLSによるあなたの昼間の疲労感または眠気はどれぐらいひどかったですか?

6. 全体的に、あなたのRLSはどれぐらいひどかったですか?

7. あなたのRLSの症状はどれぐらいの頻度でおこりましたか?

8. あなたにRLSの症状があったとき、平均してどれぐらいひどかったですか?

9. この1週間を全体的にみて、RLSの症状は,あなたが日常的な生活(家事,学校生活,仕事など)をする上で, どれぐらいひどく影響しましたか?

10. RLSの症状によって、たとえば腹が立つ、憂うつ、悲しい、不安、いらいらするといったようなあなたの気分の障害はどれぐらいひどかったですか?

出典:(井上雄一:チェックポイント,見落としやすい病気の話27,レストレスレッグス症候群.MMJ 3 : 594-595, 2007より抜粋)

上記のチェックでは強く当てはまると4点、そうでないと0点というように使います。
40点満点中、0~10点は軽症、11~20点は中等症、21~30点は重症、31~40点は最重症とされています。