「共感」がもたらす意外な効果。看護師と肺がん患者で検証されたその効果は?

今回は共感ある看護を受けると免疫機能が向上する?ということについて。


非常に興味深い結論を出している研究がありました。

それは癌の治療で入院している患者に対して、共感力の高い看護師とそうでない場合とで比較をし、血液中の免疫細胞に違いが出るのか?というもの。


研究の内容は?

2016年10月から2017年5月の間に腫瘍看護師30人が参加した365人の肺癌患者が含まれた。

入院時および退院時に、フローサイトメトリー分析を用いてT細胞サブセットおよび天然を含む患者の細胞性免疫を測定したキラー(NK) - 細胞活動を観察した。

腫瘍学看護師の共感度は、Jefferson Scale of Empathy(JSE、中国語版)で測定した。

看護師は、JSEスコアに基づいて、高、中、低共感群に分けられた。

看護師が示す共感と患者の細胞性免疫との関連を調べた。


結果は?

入院時に、看護師の3つのグループによって世話をされた患者の細胞性免疫に統計的な違いはありません。P > 0.05)
退院時に、看護師が高感情移入群に属していた患者は、看護師が低感情移入群に属していた患者よりも有意に高いB細胞およびNK細胞の割合を報告していました。P<0.001)
看護師の共感及びB細胞(のパーセンテージの間に正の相関があったP = 0.003)およびNK細胞Pは<0.001)しかし共感性とCD3 +、CD4 +、およびCD8 +細胞の割合との間に相関は見られなかった。多重線形回帰分析は、看護師の共感が、患者の人口統計、病状、および生活様式を制御した後に、B細胞およびNK細胞の患者割合に有意に寄与していることを示した。


まとめ 

心理学的な観点から見ると、肺がん患者はこのような変化が見られ苦痛や不安なども和らいでいたという報告が挙がっています。

そして、この研究が行われている中国では癌に対する治療が投薬しかないため、
多くの患者が苦痛に苦しむという背景があることもわかりました。

とは言え業務の多い看護師の負担が増えてしまうのか?ということも感じますが、
「共感」というものは感情から出てくるものであるため、作業ではないという点では現実的に行われた方が良さそうなものです。

しかし、そこで障壁となるのは共感するには看護師たちの精神的安定性というものが求められますが、燃え尽き症候群などになりやすい現場だとこれらのことは難しくなってくるかもしれません。

それらを踏まえ職場の環境を整えるということは、結果的に患者に貢献できるようになるのかと思われます。

Yang N、Xiao H、Cao Y、Li S、Yan H、WangY。肺癌患者の細胞性免疫に対する腫瘍看護師の共感の影響。Psychol Res Behav Manag2018; 11:279-287。2018年7月31日公開。doi:10.2147 / PRBM.S168649