サプリメントの摂取で流産は予防できるのか?

今回は流産を予防するための栄養について。

原因不明だったりすることもある流産ですが、
1人の命に係わることですので、通常の疾患を罹患するよりも精神的にもキツイもの。

そのような事象を少しでも防げるなら。
ということで、日常からでもできそうな「栄養管理」という点で検証されている予防案が研究されていました。


研究の内容は?

2016年に発表されているコクランレビューより。

妊娠20週より前に開始し、レビューに適格である少なくとも1つの主要な結果を報告して、ビタミンの補給を評価する合計40の試験(276,820人の女性と278,413人の妊娠を含む)を含めました。

8件の試験がクラスターランダム化され、合計217,726人の女性および219,267人の妊娠に関するデータが提供された。

ビタミンC補給
総胎児喪失のリスクに差はなかった。
(リスク比(RR)1.14、95%信頼区間(CI)0.92〜1.40、7件の試験、18,949人の女性;質の高い証拠
プラセボ群またはビタミンC群と比較して、
ビタミンCの他の組み合わせを投与された女性間で、
胎児の総損失または流産のリスクに明確な違いは見られませんでした。

ビタミンA補給
総胎児喪失のリスクに差は認められなかった。
(RR 1.01、95%CI 0.61〜1.66、3件の試験、1640人の女性;質の低い証拠
プラセボ群またはビタミンA群と比較して、ビタミンAの他の組み合わせを投与された女性間で、総胎児喪失または流産のリスクに差があるという証拠はありませんでした。

総合ビタミン補給
鉄および葉酸のみの群と比較して、マルチビタミンと鉄および葉酸を受けた女性の間で死産の危険性が減少したという証拠がありました。
(RR 0.92、95%CI 0.85〜0.99、10件の試験、79,851人の女性; 高品質証拠

葉酸を含まないマルチビタミンを投与された女性の総胎児喪失率はより低かったが
(RR 0.49、95%CI 0.34〜0.70、1件の試験、907人の女性)
ビタミンAの有無にかかわらず
(RR 0.60、95%CI 0.39〜0.92、1件の試験、1074人の女性)
しかし、比較グループにビタミンAまたはプラセボのいずれかを投与されている女性が含まれている研究も含まれているため、解釈には注意が必要です。

プラセボ、葉酸、またはビタミンA群と比較して、マルチビタミンの他の組み合わせを投与された女性間で、総胎児喪失または流産のリスクに差があるという証拠はありませんでした。

葉酸サプリメント
葉酸を含まない女性と比較して、マルチビタミンおよび/または鉄の有無にかかわらず、
葉酸を補給した女性の間で、総胎児喪失、早産または流産、死産または先天性奇形のリスクに差がないという証拠はなかった。

抗酸化ビタミン補給
抗酸化剤を投与された女性では、低抗酸化剤群と比較して早産または遅産の流産に差がないという証拠はありませんでした
(RR 1.12、95%CI 0.24〜5.29、1件の試験、110人の女性)


結果は?


妊娠前または妊娠初期にビタミンサプリメントを摂取しても、流産を経験している女性を防ぐことはできません。しかしながら、マルチビタミンと鉄と葉酸を摂取している女性が死産の危険性を減らしていたという証拠が示されました。流産および流産に関連する結果に対するビタミンのさまざまな組み合わせの影響を調べる十分な証拠はありません。

まとめ 

結果からマルチビタミン、鉄、葉酸の摂取が死産のリスクを減らすというデータがありました。
但し、これらをサプリメントとして補給しても流産に関するリスクが減少するか?
という証拠は得られていません。

妊娠中は食事の偏りが出る方もおられるようなので、サプリメントのような手軽に補えるものも好れるかもしれませんが、あくまでもかかりつけの医師に相談のうえ摂取されてください。

できれば、通常の食事からこれらが十分に補えた方が良いので
(サプリメントは製品によっては、好ましく含有物が含まれることがあるため)
自分のためにも工夫されて摂取されることが好ましいのかと。

バログンOO、ダ・シルバロペスK、太田E、竹本Y、ランボルドA、竹形M、森R.流産予防のためのビタミン補給。系統的レビューのコクランデータベース2016、第5号。番号:CD004073。DOI:10.1002 / 14651858.CD004073.pub4。