【精神疾患】偏見や差別心はメディアの介入で変わるものなのか?4,490人を対象にした研究結果は?

今回はメンタルヘルスの偏見を減らすためのメディア介入について

メディアの使い方が間違っていると、偏見や差別を生み出すきっかけにもなります。

メンタルヘルスということに焦点を当てますが、犯罪者がメンタルヘルスのケアをしている。と報道されれば、メンタルヘルスケア=犯罪者と思い込みを持つ人が増え、
偏見や差別心に繋がった過去の事例を思い出してみてください。

そんなメディア介入がどれぐらい偏見や差別に対して変化を出せるのか?という実験が行われていましたので、結論を紹介します。

研究内容

・4490人の参加者を含む22の研究を含めた。

・差別の結果(n = 1196)を伴う5つの試験の結果は混合され、効果の減少、増加、または効果の証拠なしとの一貫性が示されました。

・偏見の結果を伴う19件の試験(n = 3176)では、次の3つの期間で介入を支持するSMDの中央値がありました。
すべての研究にわたる偏見結果のSMDは-2.94(95%CI -3.52〜-2.37)から2.40(95%CI 0.62〜4.18)の範囲で、SMDの中央値は、マスメディアの介入が偏見を減らすのに中程度の効果を持っています。

結論


マスメディアの介入は偏見を減らす可能性がありますが、差別への影響を判断するには証拠が不十分です。コスト、悪影響、その他の結果についてはほとんど知られていません。私たちのレビューでは、中低所得国、または雇用主や医療専門家を対象グループとした研究はほとんどなく、子供や青年を対象とした研究は見つかりませんでした。調査結果は、証拠の質によって制限されています。証拠の質は、差別と偏見の主要な結果が低く、副作用が低く、コストが非常に低いものでした。差別に対するマスメディア介入の効果を確立し、どのタイプのマスメディア介入が最も効果的であるかをよりよく理解し、費用対効果に関する証拠を提供し、このレビューでカバーされていないマスメディアの種類に関する証拠のギャップを埋めるために、さらなる研究が必要です。

まとめ 

メディアの介入では、
「統合失調症に対する偏見が大鬱病ぐらいの認識まで低下する」ということは示唆されています。


ここでいうメディアとは、新聞、看板、DVD、テレビ、ラジオ、web、パンフレット、映画という多岐にわたるものが含まれています。

その中からどれが一番影響が出るのか?ということについては、さらなる調査が必要であるということが言われましたが、差別については変化なしということで。

一度そういった認識をするような情報発信がなされると、人の認知を改善するには困難であることが示唆されています。

とはいえ正しい情報とは?という疑問視も残りますが、少なくともテレビや雑誌などの見出しで人の興味を惹きつけるネガティブワードに慣れ過ぎている現実もあります。

ネガティブな情報の方が拡散は早いので、メディア関連ではアクセスUPのため用いられることが常習化されていることも事実です。

思い込みだけで判断をする=知能が低いという心理学的な研究結果も出ていましたので、
完全に偏見と差別を無くすことは困難である。としか言えません。

メンタルヘルスの治療にはこういった側面もあるため、治療が進まないということが感じさせる研究結果でした。


Clement S、Lassman F、Barley E、Evans-Lacko S、Williams P、Yamaguchi S、Slade M、RüschN、Thornicroft G. 系統的レビューのコクランデータベース2013、第7号。番号:CD009453。DOI:10.1002 / 14651858.CD009453.pub2。