【手術】前十字靭帯損傷の治療で成果の良い手術法とは?

今回は前十字靭帯損傷の手術について

前十字靭帯断裂の外科的治療では
移植片を使用した前十字靭帯再建術を行い、
靱帯挿入部位の脛骨と大腿骨にドリルで穴を開け、
そのトンネルから移植片(通常、患者から採取した腱)を
通して固定するものです。

修復には一重束法または二重束法を用います。

前十字靭帯は2つの「束」からできています。
一重束再建術ではこれらの束のうち1つを修復するのに対して、
二重束再建術では両方の束を修復します。

二重束再建術は、一重束再建術に比べて膝の安定性が良好ですが、
技術的に難しく患者の体による影響も大きくなります。
目的は、二重束再建術の方が一重束再建術よりも良好な結果が
得られるかどうか調べることでした。


研究の内容は?

1,433名の患者が対象となり、
 膝の機能的スコア、
有害作用と合併症(感染、固定具による疼痛などの機器的問題、移植不全)、
関節可動域(屈曲および伸展不足)という点で2群間に
違いがあるという十分なエビデンスはありません。


結果


長期の追跡では、臨床医が評価した膝の安定性指標、
断裂再発率、半月板損傷新規発症については二重束再建術後の方が優れていました。

 成人の前十字靭帯断裂に対し、
二重束再建術の方が一重束再建術よりよい結果が
得られると言えるほどの十分なエビデンスはないという結論です。




しかし、膝の安定性、および前十字靭帯断裂再発
または半月板損傷新規発症予防について、
前十字靭帯二重束再建術の方が優れた結果を得られるという
限定的なエビデンスがみられました。

これで前十字靭帯を損傷して手術!となった時には
胸を張って二重束再建術にしてください。と言って頂けるとよいですよね。


成人の前十字靭帯断裂に対するTiamklang T、Sumanont S、Foocharoen T、Laopaiboon M.二重束対一重束再建。系統的レビューのコクランデータベース2012年第11号。番号:CD008413。DOI:10.1002 / 14651858.CD008413.pub2。