【EBM】医療従事者なら知っているはずな「根拠に基づく医療」の起源とは?

今回は根拠に基づく医療について

何度も取り上げていますが、医療従事者たちの間で「根拠に基づく医療」という言葉自体が世に広まり始めたのは2006年のキャンペーンがきっかけだったようです。

元々は1992年にオンタリオのマクマスター大学のカナダ人の医師2名より宣言されたことが起源となります。

10万人の命

ウィーン大学の助産部門の助教授である医師が、医師見習いが診察した女性の死亡率が極めて高いことに気づきました。

原因は産褥熱ということがわかり、それから患者を診る前に医師と看護師は塩素入りの石灰水で手を洗えば、死亡率が12%→2%までに下がることを発見し、細菌が原因だったということがわかった。

しかし、発見した医師は当時凄く馬鹿にされていたようです。

手を洗うだけで死亡率が減少?そんなバカなと。

その医師はその病院で馬鹿にされ続け、神経衰弱となり精神病院に入れられて47年の生涯を閉じた。


というエピソードがあります。

思い込み

上のエピソードのように「思い込み」が原因で、有益たる発見をしても受け入れられずに終わることがあります。

1つの例は定期的な健康診断と言われています。

毎回心臓の音を聞かれますが、何故心臓の音を聞くのか尋ねたことがありますか?

「心臓麻痺の可能性を見極めるために役に立つからです。」と言う医師はいないでしょう。

定期診断は過去より意味のない項目も存在していることが言われ続けているが、
「そう教えられたから」と無為に続ける医師はまだまだ多いそうで。

思い込みにはこのような例もあります。

・ビタミンB12は経口摂取しても効かないから注射しないといけない。

・眼帯を使うとかんんじゃの快適さと治癒は改善する。

・急な腹痛を起こしている患者にアヘン系の鎮痛剤を与えると、腹膜炎の兆候が隠れてしまうので望ましくない。


これらはコントロールされた無作為化試験により否定されている部分もあるため、
どれだけ思い込みによる医療が続けられているのか?ということが伺えます。


現在では

EBMの1つ根源たる研究資料はウェブ上からアクセスできるものがかなり増えました。

このブログでも一部の例を紹介はしていますが、これだけアクセスしやすくなっても利用する医療従事者はほんの1部だそうです。

ニューヨークの研修病院では、当直医たちが悩ませても症状の特徴が当てはまる疾患を導き出せないという症例がありました。

1人の女性研修医が見事に診断を当て、IPEX症候群という疾患を導き出しました。

不思議に思った当直医は尋ねると、彼女はこう答えました。

「主要な症状をGoogleに入れたらすぐに出てきました。」


こんな話も実際にあったようで、オンライン診断システム「イザベル」というものがあります。

イザベルのデータベースには、11,000種類以上の病気を多数の臨床結果、実験室の結果、患者別の症状、病歴などから関連付けるシステムです。

人間がこの数を診るのは果たして何年後でしょうか?


まとめ

現状ではwebによる知識の活用というものは、非常に効率よく行えるようになってきました。

医学書などを読み漁るには何冊?どのジャンルから?ということがオンライン上では簡易的にアクセス可能です。

いや~間違いだってあるでしょう?

と思われる方もいますが、上記の話による思い込みの要因を作る1つとなっている場合も考えられます。

要は使い方、考え方という話になるのでしょう。

しかし、「イザベル」は本当に便利です。

個人的にも兆候を確認したりするツールとして使っていますが、便利この上なし。