【変形性関節症】に対するトラマドールのエビデンスについて【医療従事者】

今回は変形性関節症に対するトラマドールについて

変形性関節症の症状を緩和するためにNSAIDと比較して、
より副作用の少ない可能性のあるトラマドールについて研究している論文を紹介します。

研究内容

22件のRCTを含め、そのうち21件のRCTはトラマドール単独またはトラマドールと他の鎮痛薬との組み合わせに無作為化された3871人の参加者と、プラセボまたは実薬対照に無作為化された2625人の参加者のメタ分析に含まれていました。

・トラマドールの用量は、毎日37.5 mgから400 mgの範囲でした。
ほとんどの試験は、平均期間が2か月の多施設共同試験でした。

参加者は主に股関節または膝の変形性関節症の女性で、平均年齢は63歳で、中程度から重度の痛みがありました。

・トラマドール単独およびアセトアミノフェンとの併用で、プラセボ対照と比較して疼痛緩和に重要な利点がないことを示しました。

・トラマドール群の100人中15人は、プラセボ群の10/100と比較して20%改善しました。

プラセボ群の7/100と比較して、アセトアミノフェン群と組み合わせたトラマドールでは、100人中12人が20%改善しました。

最も頻度の高い3つの有害事象は、吐き気、めまい、疲労感でした。

結論


中程度の質のエビデンスは、プラセボと比較して、トラマドール単独またはアセトアミノフェンとの併用は、変形性関節症患者の平均疼痛または機能におそらく重要な利益をもたらさないことを示していますが、トラマドール群のわずかに多くの人が重要な改善を報告しています(20%以上と定義されています) )。中程度の質のエビデンスにより、有害事象により、実質的に多くの参加者がトラマドールの服用を中止する可能性が高いことが示されています。トラマドールによる重大な有害事象の増加は、事象の数が少ないため、あまり確実ではありません。

まとめ 

研究者たちの期待をよそにトラマドールは期待に添わない結果となりました。

僅かな症例では良い報告もありましたが、統計的には推奨はされないのかと思われます。

有害事象については報告はされていたものの、対象数と報告数との割合で確実性のあるものではない。と判断されていますので、服用される際は担当医との相談を。

遅れましたが、トラマドールって鎮痛剤のことでした。


Toupin April K、Bisaillon J、Welch V、Maxwell LJ、JüniP、Rutjes AWS、Husni ME、Vincent J、El Hindi T、Wells GA、Tugwell P. 系統的レビューのコクランデータベース2019年、第5号。番号:CD005522。DOI:10.1002 / 14651858.CD005522.pub3。