【基礎知識】医療従事者なら知っている関節可動域(上肢)について

今回は関節可動域(上肢編)について

日本整形外科学会では、共通項目として関節の可動域を測定する方法の原則なるものがあります。

リハビリテーションだけではなく、臨床医やコメディカルまでも使っている関節可動域測定法ですが、何を基準にどのぐらい動けばいいと判断しているのか紹介します。

上肢測定

肩甲帯

・屈曲 20° 基本軸:両側の肩峰を結んだ線

・伸展 20° 基本軸:両側の肩峰を結んだ線

・挙上 20° 基本軸:両側の肩峰を結んだ線

・下制 10° 基本軸:両側の肩峰を結んだ線

・前方挙上(屈曲)180° 基本軸:肩峰を通る床からの垂直線

・後方挙上(伸展)50° 基本軸:肩峰を通る床からの垂直線

・側方挙上(外転)180° 基本軸:肩峰を通る床からの垂直線

・内転 0° 基本軸:肩峰を通る床からの垂直線

・外旋 60° 基本軸:肘を通る前額面への垂直線

・内旋 80° 基本軸:肘を通る前額面への垂直線

・水平屈曲 135° 基本軸:肩峰を通る矢状面への垂直線

・水平伸展 30° 基本軸:肩峰を通る矢状面への垂直線

・屈曲 145° 基本軸:上腕骨

・伸展 5° 基本軸:上腕骨

前腕

・回内 90° 基本軸:上腕骨

・回外 90° 基本軸:上腕骨

・屈曲(掌屈) 90° 基本軸:橈骨

・伸展(背屈) 70° 基本軸:橈骨

・橈屈 25° 基本軸:前腕の中央線

・尺屈 55° 基本軸:前腕の中央線


ご注意を

・敢えて記述しませんでしたが、基本軸があるということは「移動軸」もあります。
原則として骨が指標にはなりますが例外もあります。

・基本的に他動運動(検者が動かす)による測定を記録します。
自動運動(本人が動かす)による測定はその旨を記述します。

・角度計は十分な長さの柄が付いているものを使います。
記録は5°刻みで測定されます。

※目測はかなりいい加減な測定値です。

・多関節筋が存在している場合は、その筋肉の作用を打ち消した「測定肢位」が必要になります。

まとめ

これらは整形外科学における参考可動域なので、考え方によっては異なることがあるのかもしれません。

※私自身がこの測定しか知りませんし、これしか使っていないので、申し訳ありません。

私自身としては角度計を使って測定する。というのは骨折や脱臼後の管理、他の軟部組織損傷のリハビリの参考に使うぐらいで、一般的な慢性疾患(腰痛や肩こり)の相談を受ける際はほぼ使いません。

それは理由があるからなのですが、リハビリテーションで参考可動域を測る際は目視よりも角度計の方が適切かと思われますので、気になる人はAmazonでポチっと。

今回の資料からは角度ぐらいは参考になるのかと思われます。

セルフ診断は結構いい加減な測定値しかでませんので、誰かと一緒に測り合ってみては如何でしょう?

私はこれを知って、自分で測定してみて生まれつき関節の緩い部分が多いことがわかりましたので。