【音楽療法】音楽家にも知って欲しい後天性の脳損傷に対する介入のエビデンスについて【医療従事者】

今回は後天性の脳損傷に対する音楽介入について

何らかしらの原因で脳に損傷を負った場合、今まで円滑に行えていた行動、感情、思考、言語などの能力に影響が出てしまいます。

これらの影響によって様々な不都合が生じますが、これらを緩和するための対策として治療法も幾つか検討されています。

それらの中に音楽療法が含まれており、そのエビデンスについて紹介します。

研究内容

この更新のために22の新しい研究を特定しました。
この更新の証拠は、775人の参加者を含む29の試験に基づいています。

リズミカルな聴覚刺激として知られる音楽介入は、脳卒中後の次の歩行パラメータを改善するのに有益な場合があります。
歩行速度が11.34メートル/分で報告されている増加が見つかりました。
影響を受ける側の歩幅も有益であり、報告された平均は0.12メートル増加します。

音楽介入は、ウルフ運動機能テストで1.08秒の短縮によって得られるように、脳卒中後の上肢機能のタイミングを改善するのに有益である可能性があります。

音楽介入は、脳卒中後の失語症患者のコミュニケーション結果に有益である可能性があります。

リズミカルな聴覚刺激を使用した脳卒中後の生活の質の改善がある場合があり、脳卒中特異的生活の質の尺度で0.89標準偏差の改善が報告されており、これは大きな効果と考えられています。

このレビュー更新に含まれる研究の大半は、バイアスのリスクが高いため、証拠の質は低いです。

結論


音楽の介入は、歩行、上肢機能のタイミング、コミュニケーションの結果、および脳卒中後の生活の質に有益です。これらの結果は勇気づけられますが、臨床診療のための推奨が行われる前に、すべての結果についてより高品質のランダム化比較試験が必要です。

マギーWL、クラークI、タンプリンJ、ブラッドJ。後天性脳損傷に対する音楽介入。Cochrane Database of Systematic Reviews 2017、Issue 1. Art。番号:CD006787。DOI:10.1002 / 14651858.CD006787.pub3。 

まとめ 

有益たる結果として発表されている音楽療法による介入ですが、
高品質の証拠が出てから臨床診療のための推奨が行われるようです。

前向きに捉えるべきであり、リスクが少ない面から行われるべき!とは感じますが、
音楽療法に対して積極的に取り組むか、受動的に介入されるだけで効果があるのか?ということについてはまだ言及できない結果に。

但し、音楽を試聴するだけでも良い刺激にはなる可能性があるため、
治療法としての検討や、音楽家はこれらの介入に対する結果の認識も必要なのかと。