【超音波検査】胸腹部の鈍的外傷を診断するエビデンスについて【医療従事者】

今回は胸腹部の鈍的外傷を診断する超音波検査について

別の記事でも超音波検査について書きましたが、別の研究論文があったため紹介します。

研究内容

このレビューには8635人の参加者による34の研究が含まれていました。

感度と特異度の要約推定値は0.74および0.96でした。

プールされた正および負の尤度比は、それぞれ18.5および0.27と推定されました。

研究間でかなりの異質性があり、報告されたPOCSの精度は、人口と罹患した身体領域に強く依存していました。

子供では、POCSのプール感度は0.63でしたが、成人または混合集団の0.78でした。

小児の関連する特異性は0.91であり、成人または混合集団0.97でした。

腹部外傷の場合、POCSの感度は0.68、特異性は0.95でした。

胸部損傷の場合、感度と特異度は0.96および0.99と計算されました。

28%の胸腹部外傷の観察された中央値有病率(試験前確率)に基づいて、1000人の仮想母集団における34のすべての研究の結果を考慮すると、POCSは負傷者73人を見逃し、負傷者の存在を誤って示唆します。

さらに、胸部腹部外傷の観察された中央値有病率(事前検査確率)31%に基づく1000人の子供の仮想集団では、POCSは負傷のある118人の子供を見逃し、別の62人の子供の負傷の存在を誤って示唆します。

結論


胸腹部鈍的外傷が疑われる患者では、陽性のPOCS所見は治療決定の指針として役立ちます。ただし、腹部外傷に関しては、負のPOCS試験では負傷が除外されないため、CTなどの参照テストで検証する必要があります。これは、POCSの感度が低い小児トラウマでは特に重要です。混合集団での少数の研究に基づいて、POCSは胸部損傷の感度が高い可能性があります。これは、胸部外傷を診断するためのPOCSの正確性を確認するための大規模な確認試験を保証します。

Stengel D、Leisterer J、Ferrada P、Ekkernkamp A、Mutze S、Hoenning A.鈍的外傷患者の胸腹部損傷を診断するためのポイントオブケア超音波検査。Cochrane Database of Systematic Reviews 2018、Issue12。Art。番号:CD012669。DOI:10.1002 / 14651858.CD012669.pub2。 

まとめ 

下した診断には絶対なものはない。と念頭に置かなければならない結論となっているのかと。

絶対的な自信や無謀な自信で診断しても、それが間違っているのかどうなのかは、病状が経過しないとわからないこともあります。

数式の計算とは違い、ヒトの体には変化が付き物ですし、鈍的外傷ともなると表面上では観察しきれないことも多いです。

可能性の中から最も診断として判断できるものを考えつつ、少ない可能性である診断も忘れるべきではないのかと思われます。